修復歴車と事故車
「修復歴車」とは、規定の箇所を修理・交換した車のことです。
“事故車=修復歴車”と思われがちですが、事故車でも特定の箇所の修理・交換を行なっていなければ、修復歴車ではありません。
オートオークションや中古車市場では、「修復歴車」については購入者に通知しなければなりません。
が、「事故車」については通知する義務はありません。
中古車においては「修復歴車=事故車」ということになります。
中古車を買う場合には「修復歴車」、「事故車」はできれば避けたいところです。
ただ「修復歴車」は通常の車よりも何割か安くなることもあるので、それを承知で買う場合は問題ありません。
<修復歴の基準>
1~8の修理・交換、9の交換を行った場合、修復歴車になります。
左右を比べる
車体は基本的に左右対称になっています。
左右のフレームの形状が違っていたり、ボンネットとフェンダーの隙間が違っている場合は、どちらかの側面が事故で変形したり、部品交換されている可能性があります。
パネルの隙間を確認
ボンネットやドア、トランクなどを閉めた時のパネルの隙間を確認します。
普通の車は、隙間が均一で、パネルが浮いていることもありません。
しかし、事故でフレームが曲がったり、修理・交換している場合、隙間がズレていたり、横から見るとボンネットが浮いているなどの症状が見られます。
ボルトの塗装を見る
ボンネットやトランクを開けると、繋ぎ目部分にボルトが使われていますが、ボルトは塗装されています。
塗装が剥げていたら、その部分のボルトを外したことになります。
ボルトの色が剥げていること自体に問題はありませんが、その周辺の部品を修理・交換したということだから、どういった修理を行ったのか確認する必要があります。
シーラーを見る
ドアの縁には、シーラー(シーリング)と呼ばれる防水加工があります。
側面に衝撃を受けてドアを交換した場合、シーリングの形状が、変わります。
例えば、シーリングの形が途中で崩れたり曲がったりしていたり、左右の扉でシーリングの形状が明らかに違う場合、ドアを交換したことになります。
ドアを交換しただけで、フレーム部分が無事であれば修復歴車には当たりませんが、ドアを交換しなければいけないような事故に遭ったということになります。
トランクの床下
トランクのシートを外すとスペアタイヤや工具が置かれていると思いますが、後ろから追突された車は、床下にシワが寄っていることがあります。
修理が不十分で雨水が入っている場合や、冠水車の場合、床下が錆びていることがあります。
スペアタイヤをどかして床下を見てみましょう。